連合府中講演会「いま福島原発はどうなっているの?」 (2016/06/10)
連合府中講演会が6月10日(金)午後6時から府中市文化センターで「いま福島原発はどうなっているの?」というテーマで、大阪府立大学名誉教授の長沢啓行さんのお話を聞き福島の現在の状況について学びました。
(参加者:150人)
具体的には「放射線の空間線量は最初の5年間で半減しているが、残ったセシウム137の半減期が30年と長いため、これまでの5年間のようには減少しない。また半減したといっても避難指示区域で事故後5年後も1.0μ㏜(マイクロシーベルト)/H以上のところが40%以上残っている。そんな中での避難指示解除方針には疑問が残る。
また、大量の汚染対策で凍土壁工事がおこなわれているが、一部不凍結箇所があり、成功していない。工事を請け負っている鹿島建設は、3月末の段階で、約2200人が工事に従事し、平均被ばく線量は15.3μ㏜であったと公表したが、労働者に過酷な被ばく労働をしいている。
東京電力による損害賠償額は6兆4千億円に上昇し、事故処理・汚染水対策は国の直接責任で対策を講じる必要がある。」などと、とても分かりやすい内容でした。
事故をおこした東京電力の救済ありきの対策を変更して、東電の破産処理をきちんとした上で、国の責任ですべての事故処理をすべきだとこの講演を聞いてあらためて感じました。
報告:水田豊

福島原発の今を分かりやすく話す長沢啓行先生
≪番外編≫
講師の長沢先生は、府中市で社民党の市会議員が二人いることに少し驚かれていました。
「社民党の国会議員しか原発の問題を言ってくれない」、「福島瑞穂さんに言ってもらっている」と言われ「参議院選挙で社民党の議員がいなくなったら・・・」と心配されていたことが印象に残りました。
報告:小川敏男